青山学院大学経済学部と中央大学商学部はどんな大学？
基本情報
| 項目 | 青山学院大学経済学部 | 中央大学商学部 |
|---|---|---|
| 学部設立 | 1953年 | 1949年 |
| 所在地 | 東京都渋谷区渋谷4-4-25（表参道駅） | 東京都八王子市東中野742-1（中央大学・明星大学駅） |
| 学部理念 | 【経済】経済学科は、経済学を理論、政策、歴史の3方向から総合的に学び、現実の経済問題を自ら分析できる力を養い、弾力的な思考と行動力を持った自由で独立した学生を育てる。【現代経済デザイン】現代経済デザイン学科は、経済学の英知のもと、公共部門と国際・地域社会の役割や相互関連性を理解し、現代経済を取り巻く諸問題を発見する能力、分析する能力、解決に向けて政策を立案する能力など、実践力に裏付けられた社会デザイン志向型の人材を育てる。 | 商学部は、「実学重視」教育の立場から、商学にかかる各専門分野及びその関連領域における理論並びに実務に関する教育研究を行い、広く豊かな学識と優れた専門能力を有し、ビジネスをはじめとする各分野を通じて社会に貢献できる人材を養成します。 |
青山学院大学経済学部は1953年に創設され、東京都渋谷区にキャンパスを構えています。最寄り駅は表参道駅で、都心の中心地に位置する立地の良さが大きな魅力です。アドミッションポリシーでは、経済学的思考力と国際感覚を備えた人材の育成を掲げており、グローバルな課題への関心と分析能力が求められます。一方、中央大学商学部は1949年に設立され、多摩キャンパス（東京都八王子市）に位置しています。最寄り駅は中央大学・明星大学駅で、落ち着いた学習環境が特徴です。実学を重視したカリキュラムと社会との接点を持つ体験的学びを志向しており、簿記や経営、マーケティングなど現場を意識した教育が行われています。両校とも異なる個性を持つ都市型・郊外型の学部として、それぞれの魅力を発揮しています。
大学の規模
青山学院大学経済学部の学生数は539名で、青山学院の中でも規模の大きい学部に位置づけられています。学内には学部を超えた交流の機会が多く、他学部との共同プロジェクトやゼミ活動も活発です。少人数制のゼミナールや英語プログラムも整備されており、グローバルな視点を育む環境が用意されています。中央大学商学部の学生数は1020名で、商業・経済分野に特化したカリキュラムが特徴的です。伝統的に簿記や会計などの専門知識を重視しており、各種資格試験に対応した授業体制が整備されています。キャンパス内の施設も充実しており、演習中心の学びを支えるラーニングスペースが整っている点も魅力です。両学部とも一定の規模と多様性を持ち、学生の主体的な学びを支援する体制が確立されています。
男女の比率
青山学院大学経済学部では、近年男女比はおおむね均等に近づいており、男子学生がやや多い傾向にあるものの、女子学生の比率も年々上昇傾向にあります。経済学という分野においても、性別にかかわらず活躍の場が広がっていることを示しています。ジェンダー意識やダイバーシティへの理解を深める講義や活動も増えており、性別に関係なく学びやすい雰囲気が整っています。中央大学商学部も男女比はほぼ均衡しており、会計・マーケティング・経営など幅広い領域に男女問わず関心が集まっています。特に近年は女性のキャリア志向の高まりを受け、女子学生向けの支援イベントやキャリアセミナーも活発です。両学部とも、性別にとらわれない学びの機会を確保しており、性別による進路の偏りも比較的少ない傾向が見られます。
初年度納入金
青山学院大学経済学部の初年度納入金は141.9万円で、これは首都圏の私立文系学部の中ではやや高めの水準です。渋谷という立地の良さや、英語教育・ICT設備・グローバルプログラムなどに対する投資が反映されており、費用に見合った教育環境が整っています。一方、中央大学商学部の初年度納入金は133.6万円で、私立大学の文系学部としては標準的な金額帯です。会計や商学に関連する専門性の高い学習環境を提供しつつも、学費負担を抑えた設計がなされています。また、両大学とも奨学金制度が整っており、成績優秀者や経済的困難を抱える学生に対する支援が受けやすい体制となっています。コストパフォーマンスを重視する学生にも配慮された設計がなされています。
SNSでの評価
青山学院大学経済学部は、SNS上で「おしゃれ」「立地が最高」「英語が強い」といった声が多く、特に首都圏在住の受験生から人気を集めています。学部そのものへの評価よりも、青学ブランドやキャンパスライフの充実度に言及する投稿が目立ち、外見的なイメージの高さが影響していると考えられます。実際、語学教育や国際交流に力を入れている点が好意的に受け止められています。中央大学商学部に対しては「堅実」「資格取得に強い」「真面目な学生が多い」といった印象が広がっており、就職や公務員試験に強いといった現実的な評価が中心です。キャンパスが郊外にあることを理由に通学の大変さを指摘する声も一部見られますが、落ち着いて学べる環境を評価する投稿もあります。両校ともに、志向する学生層が異なる形で支持を受けています。
合格難易度（偏差値・倍率）
偏差値(マナビジョン)
青山学院大学経済学部の偏差値は72で、全国上位1.39%、約71.9人に1人という層です。英語力と論理的思考を問う問題構成が特徴であり、文系の中でも特に語学力と表現力のバランスが求められます。全学部日程では独自の英語試験が課されることもあり、標準的な共通テスト型とは異なる対策が必要です。一方、中央大学商学部の偏差値は68で、全国上位3.59%、約27.8人に1人という水準です。一般入試では英語・国語・選択科目で構成され、得点配分が高い英語と国語の完成度がカギとなります。中堅〜上位層の私大商学系学部としては標準的な難易度です。
倍率
青山学院大学経済学部の倍率は5.6倍で、これは「約5.6人に1人が合格する」計算となり、競争率はやや高めの部類です。青学ブランドや都心の立地の良さから志望者が多く、特に共通テスト利用入試では高得点勝負の厳しさがあります。全学部日程や個別日程も含めると複数の方式で出願できるものの、いずれも高得点が求められる傾向があります。中央大学商学部の倍率は3.7倍で、こちらも「約3.7人に1人が合格する」難易度です。共通テスト利用と一般入試でバランスがとれており、共通テスト型では比較的安定した得点力、一般方式では記述対応力が問われます。どちらの学部も受験科目に応じた明確な対策が必要です。
卒業後の進路
有名企業の就職率
青山学院大学の有名企業就職率は26.5％で、全国の私立大学の中でも安定して高い実績を持っています。特に経済学部では、理論と実証をバランスよく学べる環境が整っており、金融・商社・広告・ITなど多様な業界に卒業生を輩出しています。ゼミナールを軸に専門性を深めながら、キャリア支援センターによるガイダンスや業界別セミナー、OBOGによる就職相談など、進路支援体制も整っています。また、青山ブランドの浸透度と都心キャンパスの利便性もあり、企業からの知名度と好印象が高いことも後押しとなっています。女性の就職実績にも強く、男女問わずバランスの取れた支援が魅力です。
中央大学の有名企業就職率は24.2％で、商学部はとくに金融・保険・証券業界への強さが際立っています。商学部では会計・マーケティング・経営戦略などの専門領域が実務に直結しており、資格取得支援や就職対策講座も充実。キャンパス移転により都心での企業連携や就職活動がしやすくなった点も利点です。企業との接点を早期に持てる仕組みが強みとなり、安定した就職実績を支えています。
主な就職先
みずほ証券（6名）
きらぼし銀行（4名）
大和証券グループ本社（7名）
その他（0名）
青山学院大学経済学部の主な就職先には公務員（15名）、みずほ証券（6名）、きらぼし銀行（4名）などがあり、公務員就職も堅調です。特に金融業界に対する強さがあり、都市部での就職活動に優位性を持っています。中央大学商学部ではりそなホールディングス（8名）、大和証券グループ本社（7名）、その他（ND名）などが代表的です。金融・商社・メーカーなど多彩な進路が見られ、特に証券会社への就職実績が安定しています。
進学率
青山学院大学経済学部の進学率は1.96％で、主に青山学院大学大学院経済学研究科などへの進学者が見られます。大学院での研究テーマは国際経済、金融政策、公共経済学などが中心で、英語による論文指導や海外論文の読解演習が行われる点が特徴です。進学希望者には個別指導制度や研究室配属制度が整っており、学部段階での卒業論文の質も高いと評価されています。一方、中央大学商学部の進学率は1.43％で、商学研究科や他大学院への進学も一定数存在します。経営戦略・マーケティング・ファイナンスなどの専門領域を深掘りする学生が多く、実務と学術を結ぶ橋渡しとして大学院を活用しています。どちらの大学も、進学志向の学生に対して制度面での支援は充実しています。
留学生
受け入れ状況
青山学院大学には679名の留学生が在籍しており、経済学部も国際色豊かな環境が特徴です。学部内には英語開講科目や留学生との合同ゼミが用意され、語学力や異文化理解を深める機会に恵まれています。大学全体としては国際センターが中心となり、留学生向けの生活支援・履修相談・日本語教育が包括的に提供されており、異文化に不慣れな学生も安心して学ぶことができます。また、青山キャンパスという立地の良さから、地域社会との交流や国際イベントも盛んで、日本人学生と留学生が自然に交わる環境が整備されています。さらに、学生寮やサポート制度の充実も留学生の学修定着に寄与しており、国際的な視野を育む学習環境が高く評価されています。
中央大学には948名の留学生が在籍しており、商学部でも国際マーケティングや会計といった分野を学ぶ留学生が多くいます。都心移転により生活・交通の利便性が向上し、グローバル人材を目指す留学生にとって魅力的な学習環境となっています。大学全体では、国際センターを通じた生活・学習サポートや、国際交流イベントの開催、日本語・英語による相談体制など、多面的な支援が整っています。
海外提携校数
青山学院大学の提携大学数は180校で、アジア、北米、欧州を中心にバランスよく連携を展開しています。経済学部では、交換留学や語学研修だけでなく、経済政策や国際経済に関する特化型の留学プログラムも整っており、学生の志向に合わせた多様な学修スタイルが可能です。提携校の一部では授業料相互免除制度や単位互換制度が導入されており、実質的な負担を抑えながら質の高い学びが実現できます。国際センターが主導する渡航前・渡航後のサポート体制も整っており、ビザ申請、住居確保、履修相談なども包括的にカバーされています。また、帰国後には国際体験を活かした就職支援も行われ、学びとキャリアの接続が意識された制度設計になっています。
中央大学の提携大学数は212校で、ビジネスや経済を重点とする大学との実務型連携が目立ちます。商学部では、アジア圏を中心とした交換留学が盛んで、現地企業との連携プログラムやインターンシップ型短期派遣も整っています。国際センターの支援により、留学準備・履修サポート・渡航後のフォローも体系的に整えられており、初めての留学でも安心して参加できます。
結局青山学院大学経済学部と中央大学商学部のどちらが良いか
青山学院大学経済学部と中央大学商学部は、教育内容・立地・学生の志向性が異なるため、自身の将来像に応じた選択が必要です。青山学院大学は渋谷という都市型立地を最大限に活かし、国際的なネットワークや英語力を活かしたキャリア形成に強みを持っています。留学や語学研修制度の選択肢も多く、グローバル志向の学生には魅力的な環境です。一方、中央大学商学部は多摩キャンパスでの落ち着いた学習環境の中で、商学の実務教育と専門知識の定着に力を入れており、特に金融・保険・流通などの実社会への適応力が高い学生を育てています。また、企業との結びつきやゼミ制度の充実度が高く、専門性を深めたい学生に向いています。将来海外を視野に入れるか、実務力を武器にするかで選ぶと良く、前者なら青学、後者なら中央という判断が合理的です。