早稲田大学商学部と法政大学経済学部はどんな大学？
基本情報
| 項目 | 早稲田大学商学部 | 法政大学経済学部 |
|---|---|---|
| 学部設立 | 1949年 | 1949年 |
| 所在地 | 東京都新宿区西早稲田1-6-1（早稲田駅） | 東京都町田市相原町4342（めじろ台駅） |
| 学部理念 | 本学部では学識および実業両面の修養を兼ね備えた「学識ある実業家」を送り出すという理念を実現するため、一定の高い基礎学力を持ちながら、知的好奇心が旺盛で、自分で計画を立て、種々の課題に積極的に立ち向かう意欲に満ちた個性的な学生を、全国各地や世界中から多数受け入れることを基本方針とする。 | 本学部は、本学部設置の理念・目的を果たすべく、経済学の研究、および、それに関連する周辺領域の研究に貢献し、その研究成果を社会に還元していく。そして、教育面では、経済学を基礎から応用まで学ぶことで、現代社会を全体的、かつ批判的・創造的にとらえ、社会の発展に貢献する社会のリーダーを養成、輩出していく。 |
早稲田大学は1949年創設の私立大学で、最寄駅は早稲田駅です。政治経済・法・商といった伝統ある学部を中心に、日本の私学を代表する総合大学として発展してきました。アドミッションポリシーでは、自立した市民として社会に貢献できる人材の育成を掲げています。法政大学は1949年に創設され、最寄駅はめじろ台駅です。実学主義を基盤とし、経済・法・社会分野に強みを持つ都市型大学として発展を続けています。アドミッションポリシーでは、自律・共生・創造の理念を体現する学生の受け入れを重視しています。
大学の規模
早稲田大学商学部の学生数は900名で、多様なバックグラウンドを持つ学生が集まり、講義・ゼミともに活発な議論が交わされています。学生の母集団が大きいため、履修の自由度や課外活動の選択肢も非常に豊富です。法政大学経済学部の学生数は894名で、比較的コンパクトな規模の中で、教員と学生の距離が近い学習環境が実現されています。学生数の規模に応じて、ゼミや演習も少人数制が中心となっており、学修の密度を高めやすい構成となっています。両者の違いは、学習スタイルや履修設計にも反映されており、自己主導型か伴走型かで選択が分かれるでしょう。
男女の比率
早稲田大学商学部では、男子学生の比率がやや高めであるものの、近年は女子学生の割合も増加傾向にあります。特に国際系プログラムやビジネスコンテストへの参加など、性別を問わず積極的な活動が目立ちます。ジェンダー多様性に配慮した取り組みも進んでおり、サークルや学生団体の中でもバランスのとれた構成が見られます。一方、法政大学経済学部でも男子学生が過半を占める傾向はありますが、就職活動やゼミ運営の中では性差の影響は少なく、実力主義が貫かれています。男女比は大学・学部選びの判断材料としては大きな差はなく、どちらの環境でも本人の意欲次第で十分に活躍できる土壌が整っています。
初年度納入金
早稲田大学商学部の初年度納入金は126.6万円で、私立文系としては高額な部類に入ります。教育の質や施設の充実度を考慮すれば納得感はありますが、家庭の経済的負担は大きめです。奨学金制度や給付型支援も整っており、意欲ある学生への支援は手厚い体制です。法政大学経済学部の初年度納入金は129.9万円で、同規模の私立大学の中では比較的標準的な水準にあります。費用対効果の高さが魅力で、通学の利便性や履修の柔軟性も合わせて、経済的合理性を重視する受験生にとって有力な選択肢となります。
SNSでの評価
早稲田大学商学部はSNS上でも知名度・注目度ともに非常に高く、進学希望者の間では憧れの対象として語られることが多いです。特にX（旧Twitter）やYouTubeでは、授業風景・学生生活・就活体験談などが豊富に発信されており、現役生・卒業生による情報発信が盛んです。一方、法政大学経済学部は、実際のキャンパスライフやゼミ活動を紹介する投稿が多く、親しみやすさや現実的な進路の情報に強みがあります。大学公式のSNSアカウントも活用されており、受験生への発信力が年々強化されています。総じて、ブランドの強さでは早稲田、リアルな等身大の情報では法政が目立つ傾向にあります。
合格難易度（偏差値・倍率）
偏差値(マナビジョン)
早稲田大学商学部の偏差値は78で、全国上位0.26%、約391.4人に1人という非常に高い難易度です。問題は記述・論述が中心で、読解力・表現力・論理構成力を総合的に問われるため、思考の深さが求められます。法政大学経済学部の偏差値は68で、全国上位3.59%、約27.8人に1人の水準です。マーク式中心の出題形式が主流であり、基礎力の完成度が合否を左右します。
倍率
早稲田大学商学部の入試倍率は7.9倍で、およそ7.9人に1人が合格する狭き門です。全体の学力層が非常に高く、合格者は単なる暗記力だけでなく、多面的な論理力・表現力を備えています。法政大学経済学部の倍率は3.7倍で、およそ3.7人に1人が合格する計算です。実用的な知識の定着と試験本番での対応力が求められ、出題傾向の研究や過去問演習の蓄積が重要となります。いずれも準備次第で突破可能ですが、問われる力の傾向は大きく異なります。
卒業後の進路
有名企業の就職率
早稲田大学の有名企業就職率は36.7％で、全国でも常に上位に位置しています。特に商学部は、三井物産や三菱商事、野村證券といった大手企業への就職実績が豊富で、企業側からの評価も極めて高いです。1年次からのキャリア教育やゼミナール活動、OBOGとのネットワークが整っており、企業研究やインターンシップに積極的に参加する学生が多く見られます。履修科目にも実務性が高く、プレゼン力やロジカルシンキングなど、ビジネススキルを体系的に養える環境が整っています。
一方、法政大学の有名企業就職率は20.8％で、MARCHの中では安定した実績を維持しています。経済学部では地方公務員や金融業界への就職者が目立ち、特に地銀や損保、メーカーなど堅実な分野への就職に強みがあります。大学としても就職課の支援が充実しており、履歴書添削、模擬面接、学内企業説明会などを通じて学生のキャリア形成を支援しています。ゼミ活動や専門演習を通して論理的思考を深める教育方針も、就職活動におけるアピール材料として機能しています。
主な就職先
EY新日本有限責任監査法人（14名）
東京海上日動火災保険（13名）
東芝（名）
本田技研工業（名）
早稲田大学商学部の主な就職先にはベイカレント・コンサルティング（17名）、EY新日本有限責任監査法人（14名）、東京海上日動火災保険（13名）などが挙げられ、財閥系商社・都市銀行・大手メーカーなどの就職先が目立ちます。インターン参加者の多さも特徴で、在学中からキャリア意識が高い学生が集まっています。対して法政大学経済学部の主な就職先にはいすゞ自動車（ND名）、東芝（ND名）、本田技研工業（ND名）などがあり、安定志向の進路が多い傾向です。業界研究や筆記試験対策の支援も評価されています。
進学率
早稲田大学商学部では、大学院進学や海外大学院への進学も一定数存在し、研究志向の強い学生には個別対応の支援が用意されています。特にMBAや会計領域においては早稲田大学大学院商学研究科への内部進学が人気です。また、国際的な視野を持つ学生は海外のビジネススクールを目指すケースもあります。対して法政大学経済学部では、進学希望者の割合はやや低めで、実務志向の学生が多い傾向にあります。とはいえ、学内大学院や他大学の経済系大学院への進学者もおり、公務員試験との併願も一般的です。進学支援としては、ゼミによる指導や推薦制度があり、基礎から応用まで段階的に対応しています。
留学生
受け入れ状況
早稲田大学には5488名の留学生が在籍しており、日本の私立大学の中では屈指の国際色を誇ります。特に商学部では、英語開講プログラムやダブルディグリー制度の導入により、アジアや欧米からの留学生を積極的に受け入れています。学内には留学生支援センターや日本語チューター制度があり、学業と生活の両面で支援が充実しています。また、国際交流イベントや寮の整備も進められており、多文化共生の場としての環境が整備されています。多くの留学生がゼミや学生団体に積極的に参加しており、キャンパス全体に国際的な雰囲気が漂っています。
法政大学の留学生数は1110名で、特にアジア諸国からの受け入れに力を入れています。経済学部では国際経済を学ぶ外国人学生が一定数在籍しており、異文化交流の機会が豊富です。大学全体としては「国際交流センター」が中心となり、日本語教育、進路相談、生活サポートを多言語で提供するなど、留学生支援に注力しています。また、学生同士が交流できるイベントや地域との連携プログラムも開催され、生活面の適応も円滑です。留学生が安心して学び、日本の社会と接点を持つための体制が整えられている点が特長です。
海外提携校数
早稲田大学の海外提携大学数は432校と非常に多く、北米・欧州・アジアなど世界各国の大学と連携しています。商学部は国際ビジネス教育に力を入れており、英語で履修可能な専門科目や、世界のトップ校との交換留学制度など、学生の国際経験を支える制度が整備されています。特に交換留学や短期派遣、インターンシップ型の海外プログラムなど多彩な制度が用意され、目的に応じた選択が可能です。さらに、奨学金制度や留学前後の履修支援体制も充実しており、在学中に海外での学修経験を積みたい学生にとって理想的な環境が整っています。
法政大学の提携大学数は270校で、欧米圏やアジア圏を中心とした実践的な国際連携を展開しています。経済学部では短期集中型の語学研修や、協定校との交換留学に加え、フィールドスタディ形式の海外実地研修も設けられており、体験を重視した学びが実現可能です。大学全体としてもグローバル教育を推進しており、COIL型授業（オンライン国際交流）や、ハイブリッド型の国際プロジェクトなど、対面とオンラインを組み合わせた新しい交流形式にも対応しています。海外留学を希望する学生にとって、選択肢の広い制度が揃っている点が魅力です。
結局早稲田大学商学部と法政大学経済学部のどちらが良いか
早稲田大学商学部は、就職率・進学率・国際性いずれをとっても国内トップクラスの水準にあり、経済・ビジネス領域において国内外での活躍を目指す学生には申し分のない環境が整っています。ブランド力・学習支援体制・OBネットワークのいずれも強固で、意欲と実力のある学生にとっては極めて高いリターンが見込める進学先です。一方、法政大学経済学部は、堅実で現実的なキャリア設計を志す学生にとって、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。中堅私大としての就職実績やサポートの安定感は信頼に値し、自主的な学びに対して柔軟に応える仕組みも整っています。学歴フィルターやトップ企業志向を重視するなら早稲田が優位ですが、等身大の実務力を磨きたいなら法政も魅力的です。